Vimのterminalでパイプを使う
この記事はVim Advent Calendar 2021の9日目の記事です。
Vimにterminal機能が追加されてずいぶん経ちましたが、普段はtmux上でVimを使っていたので実際のところ使用頻度はそんなに高くありませんでした。
たまに使った時は出力がVimの中に閉じているため、検索したり編集したりはtmuxのペイン分割と比べてやりやすいなと思うことがあったくらいです。
ただ、最近になって似たようなコマンドを何度も実行することが増えてきて、その度にシェルの履歴から探してきてはコマンドライン引数を変更して実行するのが煩わしくなってきました。
例えば以下のようなコマンドです。
go test \ # 1. 詳細な出力が欲しい(-v) # 2. カバレッジが取りたい(-covermode, -coverprofile, -coverpkg) # 3. 実行するテストを指定したい(-run) # 4. goldenファイルを更新したい(-golden) # 5. テストの分析がしたい時は出力を自作コマンドに流し込む
1〜4までは:execute
を使って組み立てたcmd
を実行するようにすれば良いので簡単です。
:execute 'terminal ' . cmd
ところが5で出力を流すのに、パイプ(|
)をどのように使えば良いのかわかりませんでした。
いくつか試してみたところ、bash(やzsh)の-c
オプションに""
で実行したいコマンドを渡してあげれば良いことがわかりました。
" grepが効かない(`|`以降もvimコマンドの引数として扱われる) :terminal vim -h | grep vimrc " エラー :terminal bash -c 'vim -h | grep vimrc' " OK :terminal bash -c "vim -h | grep vimrc"
これを自作コマンドにしておくと簡単に実行できます。
当初は柔軟に実行できる形にしようと思っていましたが、組み合わせはある程度固定化されていたので3、4パターンほどコマンドとして定義しておき、必要に応じて修正するような使い方をしています。
シェルスクリプトやMakefileにしておくのも手かと思いますが、管理の手間などを考えると自分にとってはvimrcに書いておくのが一番楽でした。
curlとjqを組み合わせても良さそうなので、必要になったら同じようにしてやってみようと思っています。