Meguro.vim #8 に行ってきた
Meguro.vim #8 で久しぶりにvimrcを整理し、不要なプラグインや設定なんかを削ったら300行くらい短くすることができた。
ついでにリファクタリングをして、次のような任意のEXコマンドの結果を新しいバッファに表示するコマンド*1を作ってみた。
(今までは特定のEXコマンドに限定していたものを使っていた)
command! -nargs=1 -complete=command L \ <mods> new \ | setlocal buftype=nofile bufhidden=hide noswapfile \ | call setline(1, split(execute(<q-args>), '\n'))
:scriptnames
とか:buffers
用のつもりだったけど、ちょうど同じタイミングで開催された Osaka.vim #12 で @koturn さんが発表しているのを見て、:registers
や:marks
で使っても良さそうだなと思った。
発表資料です.
— koturn@きらら女子大学 (@koturn) 2018年2月17日
Slide (reveal.js): https://t.co/MV2OkfTd9e
GFM: https://t.co/q6gdqrmdat#osakavim
*1:実際はもう少し色々とやっている
gRPCでFirestoreをListenする
昨年の10月にBetaリリースされたCloud Firestoreですが、公式ライブラリによるデータのリアルタイム更新は
- Web(Javascript)
- Node.js
- iOS(Swift or Objective-C)
- Android
しかサポートされていないようです。*1
GAまで待てば良いのでしょうが、今でもgRPCのListenは使えるのため、こちらを利用することでリアルタイム更新の取得が可能です。
Protocol Buffersの定義はGitHubで公開されているのでGoだと↓のようにクライアント(とサーバ)のコードを生成することができます。
Go以外でもgRPCに対応していれば良く、試しにcppでやってみたのがこちらです。
- ListenRequestのフィールドは全て決め打ち
- firestore.googleapis.comへの認証は面倒だったのでgcloud auth loginで
- 一応テスト用のGo製サーバも同梱
- Go + gRPCで簡単にサーバが作れてイイ感じ
*1:2018年1月現在
2017年の振り返り
年末にやったこと無かったけど、たまには振り返ってみる。
今年は転職活動から始まった年だった。
それから初めて勉強会で発表してきたけど、転職したことがきっかけだったと思う。
ちょっと上手く説明できないけど...
喋ってきたのは
- Fablic.vim #2
- tree.vimについて(飛び入り発表)
- golang.tokyo #8
- golang.tokyo #9
- VimConf 2017
で、次はDeNA TechCon 2018になるのかな。
Vimのカバレッジを見る
この記事はVim Advent Calendar 2017の2日目の記事です。
Vimのカバレッジはcoveralls.ioやcodecov.io上で見ることができますが、手元で見たくなることもあると思います。
そんな時はMakefileに書いてある通り、次のようにしてカバレッジを計測し、生成されたhtmlから見ることができます。
# Vimのリポジトリ直下に移動 # 各種フラグに--coverageをつけてビルド、他はお好みで CFLAGS=--coverage LDFLAGS=--coverage ./configure --with-features=huge && make cd ./src # まずはゼロカバレッジの初期データを作る lcov -c -i -b . -d objects -o objects/coverage_base.info # テストを走らせてカバレッジ情報を作る make test lcov -c -b . -d objects/ -o objects/coverage_test.info # 初期データとテストのカバレッジ情報を結合する lcov -a objects/coverage_base.info -a objects/coverage_test.info -o objects/coverage_total.info # 結果をobjects/index.htmlとして生成する genhtml objects/coverage_total.info -o objects
ビルド時に--coverage
をつけることでgcovが有効になり、実行された行が記録されるようになります。
lcov(と付属のgenhtml)はそのフロントエンドツールです。
さて、実行された行が記録されるということは、Vimで特定の操作をした際にどの関数が呼ばれたのか調べることができる、ということです。
しかし、gcovはプログラムの終了直前に保存処理を行うため、目的の操作だけの結果を知るには
の順で操作をしつつ、1と3は除外する必要があります。
幸いgenhtmlには-b(--baseline-file)
オプションがあるので次のようにすれば実現できます。
# 上と同じ lcov -c -i -b . -d objects -o objects/coverage_base.info # 起動と終了のカバレッジを取得 VIMRUNTIME=../runtime ./vim --clean -c 'q' lcov -c -b . -d objects/ -o objects/coverage_quit.info lcov -a objects/coverage_base.info -a objects/coverage_quit.info -o objects/coverage_baseline.info # カバレッジをリセット lcov -z -d objects/ # 起動と:smileと終了のカバレッジを取得 VIMRUNTIME=../runtime ./vim --clean -c 'smile | q' lcov -c -b . -d objects/ -o objects/coverage_smile.info lcov -a objects/coverage_base.info -a objects/coverage_smile.info -o objects/coverage_result.info # 生成されるのはcoverage_result.infoからcoverage_baseline.info分のカウントを減らした結果 genhtml -b objects/coverage_baseline.info objects/coverage_result.info -o objects
というわけで:smile
*1にはsyntax.c
以下のソースが使われていることがわかりました。
処理を正確に追うにはデバッガを使うのが確実だとは思いますが、ソースの構造がある程度わかっていないと難しかったりもします。
なので、さらっと概要と知りたい時やソースコードリーディングのお供にでも是非カバレッジを活用してみてください。
:smile oooo$$$$$$$$$$$$oooo oo$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$o oo$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$o o$ $$ o$ o $ oo o$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$o $$ $$ $$o$ oo $ $ "$ o$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$o $$$o$$o$ "$$$$$$o$ o$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$o $$$$$$$$ $$$$$$$ $$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$ """$$$ "$$$""""$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ "$$$ $$$ o$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ "$$$o o$$" $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$o $$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$" "$$$$$$ooooo$$$$o o$$$oooo$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ o$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$"$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$"""""""" """" $$$$ "$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$" o$$$ "$$$o """$$$$$$$$$$$$$$$$$$"$$" $$$ $$$o "$$""$$$$$$"""" o$$$ $$$$o o$$$" "$$$$o o$$$$$$o"$$$$o o$$$$ "$$$$$oo ""$$$$o$$$$$o o$$$$"" ""$$$$$oooo "$$$o$$$$$$$$$""" ""$$$$$$$oo $$$$$$$$$$ """"$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$" "$$$"""" Press ENTER or type command to continue
*1:v8.0.1362
VimConf 2017でコントリビューターになる話をしてきた
VimConf 2017 - An international Vim Conferenceで
という発表をしてきました。
最初は25分も話すことなんてあるかな?なんて思ってたら意外と良い感じの時間になりました。
少し足りなかったところを少し補足しておくと、
gitコマンド
- v8.0.0512の調査で使ったgit bisect
# <bad> <good>の順番で指定する git bisect start v8.0.0104 v8.0.0000
あとは都度makeし、手動で補完させてgoodかbadを判定していきました。
※コマンドからの補完だと再現しなかったため
活動時間帯について
- 不具合の発見〜1次調査・応急処置
- 職場
- 2次調査〜パッチ作成
- 自宅・Meguro.vim
patchを送った後について
- 質問とかツッコミは無かったの?
- 全く無かった
- パッチが小さかったからかも
- もしくはタイミングが良かったからとか
場合によってはなかなか取り込まれないこともあったりするようです。
MacVimの不具合って?
マルチバイト文字が潰れて表示されてしまうという問題を修正しました。 github.com
コントリビュートする内容について
- 新機能を追加したいんだけど
- 色々大変だと思いますが、新機能を作れるくらいのパッションがあれば大丈夫だと思います!
- ドキュメントや軽微な(typo・インデント)修正でも良いの?
- OKです!
ちなみにコントリビュートに対するスタンスは最近聴いた
にすごく共感するものがあります。
vim-jpについて
「vim-jpに気軽に相談してみましょう」なんて勝手に言ってしまって良いのかな?
とか思っていたんですが、なんと本日vim-jpのメンバー入りをしました。
もし何かあれば出来る範囲でサポートしていきたいです!
ということを本番でも話せれば良かったんですが、アドリブ力が無く。。。
という感じです。
スライドの英訳を助けてくれた ujihisa さん、
発表の翻訳をしてくださった sandkatt さん、
そしてスタッフのみなさま、
ありがとうございました!お疲れ様でした。
Meguro.vim #4でプラグインを作った
Meguro.vim #4で自分用の:VimFilerSimple
に代わるプラグインを作りました。
vimfilerは機能が豊富でそこまで不満があったわけではないのですが、
- 常に全ての機能を必要としているわけではない
- unite.vimに依存している
ので、一番使う頻度の高い ファイルをツリー形式で表示する だけのプラグインが欲しかったからです。
実装としてはtreeコマンドの結果を
- dirvish.vimのように
conceal
で表示し、 - ディレクトリの階層を
folding
で表す
というものです。
マッピングは一切用意していないため、ファイルを開く時には標準機能のgf
などを使うことになります。
また、プラグインの起動もTree
コマンドしか提供していないため、使い方に合わせたマッピングをvimrcに追加していくというデザインにしています。
" Example: " 垂直分割してツリーを表示し、ウィンドウの幅を32にする nnoremap <silent> <Leader>vt \ :<C-u>execute 'vertical '. v:count .'Tree' \ <Bar> vertical resize 32 \ <CR> " ツリーを閉じずにファイルを開く nnoremap <silent> <C-w>e \ :<C-u>let @a = fnameescape(expand('<cfile>')) \ <Bar> wincmd w \ <Bar> execute 'edit ' . @a \ <CR>