2017年の振り返り
年末にやったこと無かったけど、たまには振り返ってみる。
今年は転職活動から始まった年だった。
それから初めて勉強会で発表してきたけど、転職したことがきっかけだったと思う。
ちょっと上手く説明できないけど...
喋ってきたのは
- Fablic.vim #2
- tree.vimについて(飛び入り発表)
- golang.tokyo #8
- golang.tokyo #9
- VimConf 2017
で、次はDeNA TechCon 2018になるのかな。
Vimのカバレッジを見る
この記事はVim Advent Calendar 2017の2日目の記事です。
Vimのカバレッジはcoveralls.ioやcodecov.io上で見ることができますが、手元で見たくなることもあると思います。
そんな時はMakefileに書いてある通り、次のようにしてカバレッジを計測し、生成されたhtmlから見ることができます。
# Vimのリポジトリ直下に移動 # 各種フラグに--coverageをつけてビルド、他はお好みで CFLAGS=--coverage LDFLAGS=--coverage ./configure --with-features=huge && make cd ./src # まずはゼロカバレッジの初期データを作る lcov -c -i -b . -d objects -o objects/coverage_base.info # テストを走らせてカバレッジ情報を作る make test lcov -c -b . -d objects/ -o objects/coverage_test.info # 初期データとテストのカバレッジ情報を結合する lcov -a objects/coverage_base.info -a objects/coverage_test.info -o objects/coverage_total.info # 結果をobjects/index.htmlとして生成する genhtml objects/coverage_total.info -o objects
ビルド時に--coverage
をつけることでgcovが有効になり、実行された行が記録されるようになります。
lcov(と付属のgenhtml)はそのフロントエンドツールです。
さて、実行された行が記録されるということは、Vimで特定の操作をした際にどの関数が呼ばれたのか調べることができる、ということです。
しかし、gcovはプログラムの終了直前に保存処理を行うため、目的の操作だけの結果を知るには
の順で操作をしつつ、1と3は除外する必要があります。
幸いgenhtmlには-b(--baseline-file)
オプションがあるので次のようにすれば実現できます。
# 上と同じ lcov -c -i -b . -d objects -o objects/coverage_base.info # 起動と終了のカバレッジを取得 VIMRUNTIME=../runtime ./vim --clean -c 'q' lcov -c -b . -d objects/ -o objects/coverage_quit.info lcov -a objects/coverage_base.info -a objects/coverage_quit.info -o objects/coverage_baseline.info # カバレッジをリセット lcov -z -d objects/ # 起動と:smileと終了のカバレッジを取得 VIMRUNTIME=../runtime ./vim --clean -c 'smile | q' lcov -c -b . -d objects/ -o objects/coverage_smile.info lcov -a objects/coverage_base.info -a objects/coverage_smile.info -o objects/coverage_result.info # 生成されるのはcoverage_result.infoからcoverage_baseline.info分のカウントを減らした結果 genhtml -b objects/coverage_baseline.info objects/coverage_result.info -o objects
というわけで:smile
*1にはsyntax.c
以下のソースが使われていることがわかりました。
処理を正確に追うにはデバッガを使うのが確実だとは思いますが、ソースの構造がある程度わかっていないと難しかったりもします。
なので、さらっと概要と知りたい時やソースコードリーディングのお供にでも是非カバレッジを活用してみてください。
:smile oooo$$$$$$$$$$$$oooo oo$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$o oo$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$o o$ $$ o$ o $ oo o$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$o $$ $$ $$o$ oo $ $ "$ o$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$o $$$o$$o$ "$$$$$$o$ o$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$o $$$$$$$$ $$$$$$$ $$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$ """$$$ "$$$""""$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ "$$$ $$$ o$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ "$$$o o$$" $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$o $$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$" "$$$$$$ooooo$$$$o o$$$oooo$$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ o$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$"$$$$ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ $$$$"""""""" """" $$$$ "$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$" o$$$ "$$$o """$$$$$$$$$$$$$$$$$$"$$" $$$ $$$o "$$""$$$$$$"""" o$$$ $$$$o o$$$" "$$$$o o$$$$$$o"$$$$o o$$$$ "$$$$$oo ""$$$$o$$$$$o o$$$$"" ""$$$$$oooo "$$$o$$$$$$$$$""" ""$$$$$$$oo $$$$$$$$$$ """"$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$$$ $$$$$$$$$$" "$$$"""" Press ENTER or type command to continue
*1:v8.0.1362
VimConf 2017でコントリビューターになる話をしてきた
VimConf 2017 - An international Vim Conferenceで
という発表をしてきました。
最初は25分も話すことなんてあるかな?なんて思ってたら意外と良い感じの時間になりました。
少し足りなかったところを少し補足しておくと、
gitコマンド
- v8.0.0512の調査で使ったgit bisect
# <bad> <good>の順番で指定する git bisect start v8.0.0104 v8.0.0000
あとは都度makeし、手動で補完させてgoodかbadを判定していきました。
※コマンドからの補完だと再現しなかったため
活動時間帯について
- 不具合の発見〜1次調査・応急処置
- 職場
- 2次調査〜パッチ作成
- 自宅・Meguro.vim
patchを送った後について
- 質問とかツッコミは無かったの?
- 全く無かった
- パッチが小さかったからかも
- もしくはタイミングが良かったからとか
場合によってはなかなか取り込まれないこともあったりするようです。
MacVimの不具合って?
マルチバイト文字が潰れて表示されてしまうという問題を修正しました。 github.com
コントリビュートする内容について
- 新機能を追加したいんだけど
- 色々大変だと思いますが、新機能を作れるくらいのパッションがあれば大丈夫だと思います!
- ドキュメントや軽微な(typo・インデント)修正でも良いの?
- OKです!
ちなみにコントリビュートに対するスタンスは最近聴いた
にすごく共感するものがあります。
vim-jpについて
「vim-jpに気軽に相談してみましょう」なんて勝手に言ってしまって良いのかな?
とか思っていたんですが、なんと本日vim-jpのメンバー入りをしました。
もし何かあれば出来る範囲でサポートしていきたいです!
ということを本番でも話せれば良かったんですが、アドリブ力が無く。。。
という感じです。
スライドの英訳を助けてくれた ujihisa さん、
発表の翻訳をしてくださった sandkatt さん、
そしてスタッフのみなさま、
ありがとうございました!お疲れ様でした。
Meguro.vim #4でプラグインを作った
Meguro.vim #4で自分用の:VimFilerSimple
に代わるプラグインを作りました。
vimfilerは機能が豊富でそこまで不満があったわけではないのですが、
- 常に全ての機能を必要としているわけではない
- unite.vimに依存している
ので、一番使う頻度の高い ファイルをツリー形式で表示する だけのプラグインが欲しかったからです。
実装としてはtreeコマンドの結果を
- dirvish.vimのように
conceal
で表示し、 - ディレクトリの階層を
folding
で表す
というものです。
マッピングは一切用意していないため、ファイルを開く時には標準機能のgf
などを使うことになります。
また、プラグインの起動もTree
コマンドしか提供していないため、使い方に合わせたマッピングをvimrcに追加していくというデザインにしています。
" Example: " 垂直分割してツリーを表示し、ウィンドウの幅を32にする nnoremap <silent> <Leader>vt \ :<C-u>execute 'vertical '. v:count .'Tree' \ <Bar> vertical resize 32 \ <CR> " ツリーを閉じずにファイルを開く nnoremap <silent> <C-w>e \ :<C-u>let @a = fnameescape(expand('<cfile>')) \ <Bar> wincmd w \ <Bar> execute 'edit ' . @a \ <CR>
grpc-web-clientをjsで試してみた
gRPC-Web: Moving past REST+JSON towards type-safe Web APIs - Improbableを見て、grpcwebを使えばgoogle.golang.org/grpc製の既存gRPCサーバがブラウザからも叩けるようになるとのことなので試してみた。
サーバ側の変更点
DOC.mdにも書いてあるように
- grpc.Serverをgrpcweb.WrappedGrpcServerに変換して
- http.ServerからServeするようにする
の2点を行うだけ。
diff --git a/backend/main.go b/backend/main.go index 0f230c4..f261ab9 100644 --- a/backend/main.go +++ b/backend/main.go @@ -2,8 +2,9 @@ package main import ( "log" - "net" + "net/http" + "github.com/improbable-eng/grpc-web/go/grpcweb" "golang.org/x/net/context" "google.golang.org/grpc" "google.golang.org/grpc/credentials" @@ -30,11 +31,15 @@ func main() { gs := grpc.NewServer(opts...) pb.RegisterEchoServer(gs, &server{}) - l, err := net.Listen("tcp", addr) - if err != nil { - log.Fatal(err) + ws := grpcweb.WrapServer(gs) + + mux := http.NewServeMux() + mux.Handle("/", http.HandlerFunc(ws.ServeHttp)) + hs := &http.Server{ + Addr: addr, + Handler: mux, } - log.Println("Starting server on", l.Addr()) - log.Println(gs.Serve(l)) + log.Println("Starting server on", hs.Addr) + log.Println(hs.ListenAndServeTLS("./certs/cert.pem", "./certs/key.pem")) }
ブラウザ側の実装
サンプルはTypeScriptだけど、JavaScriptでも書けるみたいなのでES6でやってみた。
1. まずはprotocのプラグイン、ts-protoc-genをインストールする
npm install --save-dev ts-protoc-gen
これで以下のように.protoからJavaScriptの定義ファイルが生成できるようになる。
protoc --plugin=protoc-gen-js_service=./node_modules/.bin/protoc-gen-js_service \ --js_out=import_style=commonjs,binary:. \ --js_service_out=. \ pb/*.proto
js_outで生成されるのが.protoのmessage
、
js_service_outで生成されるのが.protoのservice
になっていた。
2. 次にクライアントライブラリのgrpc-web-clientをインストールする
npm install --save google-protobuf @types/google-protobuf grpc-web-client
使い方はgrpc-web-clientのinvoke()
に第1引数としてjs_service_outのrpc
、第2引数としてリクエスト、接続先、各種コールバック関数をオブジェクトで渡す形になる。
import {grpc} from "grpc-web-client"; import {Echo} from "../pb/echo_pb_service.js"; import {Request} from "../pb/echo_pb.js"; function EchoCall(value) { const req = new Request(); req.setValue(value); grpc.invoke(Echo.Call, { request: req, host: "https://localhost:9090", onMessage: (message) => { console.log("onMessage", message.toObject()); alert(message.getValue()); }, onEnd: (code, msg, trailers) => { console.log("onEnd", code, msg, trailers); } }); } // ちゃんと動けば引数の文字列がダイアログに出てくる EchoCall("Hello grpc-web-client");
リクエストやレスポンスなどの各フィールドには基本的にgetterとsetterを通してアクセスすることになるみたい。
既存クライアントへの影響
気になるのは既存クライアントがどうなるのかというところ。
grpc.DialOptionの認証情報の有無で見てみると次のような結果になった。
grpc.WithInsecure()
メソッド \ サーバオプション | 無し | grpc.Creds() |
---|---|---|
ListenAndServe() | X | X |
ListenAndServeTLS() | X | X |
grpc.WithTransportCredentials()
メソッド \ サーバオプション | 無し | grpc.Creds() |
---|---|---|
ListenAndServe() | X | X |
ListenAndServeTLS() | O | O |
つまりクライアントはgrpc.WithTransportCredentials()が必須になり、grpc.Serverのオプションに関わらずListenAndServeTLS()を使えば良いということになる。
(grpc.WithInsecure()を使っていたらクライアントを直すなりサーバを分けるなりしないといけない)
まとめ
サーバ側はけっこう簡単にブラウザ対応できるし、
grpc-gatewayと比べると
- proxyサーバ
- .protoのREST定義
が不要になるので管理するものが減って少し楽になりそう。
けど証明書が必要になるのはローカルでの動作確認とかがちょっと面倒になるかも…
まあフロントエンド的にはswaggerで生成するかprotocで生成するかの違いなので実際どっちでも良かったりするのかな?
今更だけどLGL22をIIJmioで使い始めた
LGL22はそこそこ古い機種で、もう3年くらい使っているけど
色々とあって未だにこれを使っている。
www.lg.com
理由の1つとしてIIJmioのタイプAを待っていたっていうのもあるんだけど、
タイプAはVoLTE対応機じゃないと使えないので非対応のLGL22はアウツ…
なので結局タイプDにすることにした。
流れとしては、
1. MNP予約番号の取得
0077-75470 に電話してMNP予約番号を発行してもらう。
電話で伝えてもらえるけど後からSMSも送られてくるのでメモとか無くても大丈夫。
2. SIMロックの解除
以下のサイトからアンロックコードを取得する。
https://sim-unlock.net/jp/simlock/LG/LGL22/
画面には*#06#
でIMEIを調べてくださいと書いてあったけど1桁足りないので、
設定 → 一般 → 端末情報 → ステータス
に表示されているIMEIを入力した。
たしか入力してから5分くらいでメールが送られてきたと思う。
送られてきたNCKは
2945#*22# -> ネットワークロック
から入力する。
3. IIJmioの申し込み
普通にWebから申し込む。
SIMカードのサイズはnanoSIMを選択。
4. 回線の切り替え
実際にSIMが届いたのは申し込みから3日後だった。
「IIJmioオンデマンド開通センター」に電話して回線を切り替える。
時間が19:00までなのに気づいたのが18:56だったけどなんとか間に合った。
その後は
3845*#22# -> KDDI Only -> Network Setting -> Network Mode Change
からLTE/CDMA/GSM/WCDMA
を選択して、
設定 -> テザリングとネットワーク -> モバイルネットワーク -> アクセスポイント名 -> 手動設定
からAPNを設定する。
いつ切り替わったか覚えていないけど10分後には使えるようになっていた。
電話の発着信も問題無し。
2週間ちょい使ってみて
Band1 Onlyなのが少し不安だったけど都内で生活する分には全然問題無かった。
クーポンOFFだと使い物にならない時もあるけど今の所そこまで困っていない。